カテゴリ:たのしい いちかめようちえん
運動会に向けて エピソード~年長リレー~

夏休み明け、年長組はリレーに取り組み始めました。

 

はじめは、楕円のトラックの周りをぐるっと回るところから

徐々に、一人ずづ順番に走ること、

バトンを次の人に渡してつなげていくこと、

そして、チーム対抗で競うこと…。

担任は こどもたちが わくわくして取り組めるように工夫しています。

 

チーム対抗にしてからは、

毎回のレースがとても楽しみで、

勝てば大喜び、そして負けた時の悔しさも感じ始めていました。

 

そんなある日のこと。

青チームと黄色チームで競っていて

今回は青チームが一番手からずっと先頭を走っていました。

 

そして、ゴール地点でその出来事は起こりました。

青Cちゃん:「あれ? 次にバトンを渡す子は、誰?」

と、立ち止まりきょろきょろしていまいた。

するとその間に、黄色チームの子が駆け抜け、

先にゴールしてしまいました。

Cちゃんは、アンカーだったのです。

 

ずっと先頭で走り、1位確定と思われていたのに

突然の出来事に、青チームのこどもたちは呆然として

大きな声で泣き出す子もいました。

「どうして、ちゃんと走らなかったの!」と

怒る子もいました。

 

担任は、全員を集め、円になって座りました。

「どうして、こういうことが起こったのかな?」

「Cちゃんは、何に困っていたのかな?」

「次はどうすればいいと思う?」

と、こどもたちの思いや考えを引き出していきます。

話していく中で、

  自分が何番目に走るのか、

  次に誰にバトンを渡すのかをよく見ておくこと

  それを次回やっていこうと話し合いました。

 

けれども、負けた悔しさからか

まだCちゃんを責める青チームの子がいました。

すると、それを聞いていた 黄色チームの子たちが

「もういいじゃない、今はまちがっただけなんだから

 もう言わないであげて!」と涙で訴えたり

「大丈夫だよね、もうルール分かったもんね」と

Cちゃんに寄り添ってくれたりする姿がありました。

 

共通の遊びを通して経験を積み重ねるからこそ

嬉しい気持ちや悔しい気持ちも 同じように味わい

友達の気持ちに気付くことができるのです。

 

そして、また次のステージへと

成長していくこどもたちです。

(園だより10月号 巻頭言をご覧ください)

 

 

 

 

公開日:2023年09月29日 12:00:00